人間的に。職業人として。25年分しっかり成長したのだろうか。
25年前卒寮した日本福祉大学勢和寮が眠りについた。
障がい者で病弱で、入退院を繰り返す母。
その母と、7人の子どもを面倒見た大工の父が結核で倒れて生活保護世帯に。
高校にアルバイトと奨学金で自力で行かなきゃいけない厳しい生活。
大学の学費が不安で進学を諦めないといけないかもと思ってうらぶれた日々。
何とか辿り着いた大学生活。
水光熱費込み月5400円で、暮らしの場を与えてくれた勢和寮があるから。
僕は群馬から遙々、東京の大学ではなく、日本福祉大学がある愛知に来た。
勢和寮は。安い下宿以上のものを僕にたくさん与えてくれた。
寮に入るなり、いきり立ってささくれ、いろんな人に迷惑をかける僕を。
お地蔵さんのような穏やかさで、ふわっと諭してくれた同室の先輩。
兄弟のような関係を紡いだ同室の後輩達。
人生で初めて人を全面的に信頼していいと僕に思わせた観音様のような彼女。
僕の人格形成の上で、とてつもない好影響を与えてくれた友、友、友。
自分の福祉人としての原点を作ってくれた勢和寮がこの春、廃寮に。
寮の役割が終わったと大学はいうけれど。
若者の生活困窮が社会課題になっている今、勢和寮の役割が終わったの?
大学が運営出来ないなら。僕に貸してくれませんね。
勢和寮OBが家族連れて泊まりに来れるスペース用意して。
年1回の宴会の案内も行くよって言ってOB会費集めて寮の修繕費捻出。
福祉大の障がい学生が介護付きで大学生活を送れるグループホーム入れて。
生活困窮世帯出身学生が同居。ヘルパーとして働いて学費と生活費捻出。
それを社会福祉法人むそうが運営。どうでしょう?
あんなに活気に満ちていた勢和寮が。
人っ子ひとりいなくて。静かに佇んでいた。
その前で。息を詰めて佇んだ。何だかその事実を受け止められなくて。
ふっと。北寮(男子寮)の玄関前に投げてあった物置に目をやって。
驚いて息を止めて。ふ〜っと吐き出して。
卒業の時に同期で記念品として置いてきた物置が投げてあって。
僕がふざけて書いた落書きがそのまま残っていて。
その瞬間に。
同期のやつらとわいわいとその絵を描いた時間が鮮明にフラッシュバックしてきて。
胸の奥から何か熱いものが込み上げてきて。じわっと。涙が出ました。
「夢は信じておれば、必ずかなうのじゃ!」
卒業する時に。後輩達に残したメッセージ。
後輩達に向け卒業する面々で劇を卒業記念で上演。
その劇の中の主題が「夢を忘れないで」でした。
そしてそれは。台本を書いた僕から。
一緒に社会人となる。友へ向けたメッセージでもありました。
いつでも夢を。自分のやりたいことをごまかさずに生きる。
みんなにメッセージしたのだから。まずは自分がそう生きよう。
そう思って。大学卒業して四半世紀。
自分の道を。きつい坂道を選んで黙々と。わがままに。歩いてきたつもりです。
それから25年。医療依存度の高い子どもの事業所を東京でと決めて3年。
石の上にも3年とはよく言ったもので。
何でも3年やると落ち着いて対応出来るようになるものです。
医療依存度の高い子どもの家族のゆとりある暮らし、子どもの育ちを。
どのように支えたらいいのか。何が問題で何を改善しないといけないのか。
その方策や。社会提言しないといけないことが。はっきりしました。
この春からは。医療依存度の高い子どもの環境を変えるために。
「全国医療依存児者支援協議会」という団体の代表ということで。
全国とか、障がい者運動とか。もういいかなと思っていましたが。
厚生労働省の皆さんや政治に政策提言することを。また、しっかりやります。
6月27日に国立成育医療センターで行う世田谷区とむそうの協働で行った。
医療ケアが必要な人の生活実態調査報告会を皮切りに。
7月11日の17時から政治家や厚生労働省の方なども招いて行おうと企画している、
全国医療依存児者支援協議会のキックオフフォーラム。
来年1月30日31日のふわりんくる〜じょんと。
しっかり運動をして行きたいと思います。
むそうとしては。訪問看護など医療分野もやれる法人になりたい。
来春名古屋で。医療依存度の高い子どもを支援するセンター的な事業をやりたい。
そのためのインフラと人材獲得、養成をこの1年しっかりやります。
医療分野との協働を深めるために。
神戸チャイルドケモハウス HP http://www.kemohouse.jp/
国立成育医療センター「みんなの家(仮称)」 HP↓
http://www.ncchd.go.jp/center/information/topic/images/topic140612-1.pdf
認定NPO法人うりずん HP http://www.npourizn.org/
などの医療機関のインフラ整備、運営コンサルに関わり自分も勉強させて頂きます。
日本財団の助成事業:医療依存度の高い子どもの支援者養成研修なども、
しっかり実施していきます。 ふわりHP http://www.fuwari.tv/
自閉症、精神障がいなど強い行動援護がいる方の支援を充実させたい
引き続き、むそうで開発した発達障がいの方のアセスメントシートを軸に。
研修を充実させて、混乱している障がいのある人に寄り添い。
そもそも混乱する人が現れない社会作りに貢献したい。
まずは。むそうがそのモデルとなる事業所になりたい。
そうだとして、今いるむそうの自閉症の方達をまず幸せにしたい。
山口久美@スノードリーム様に。今年もがっちりスーパーバイズして頂きます。
また、むそうの支援の意味を。家族や非常勤スタッフにも理解して頂くべく。
山口様に継続的な研修会をむそう内で開いて頂きます。
さらに今年は。
生活困窮者って。支援環境が脆弱だった発達障害者のなれの果てでしょう!
ってことで。
全社協の生活困窮者支援法の支援者養成テキストを作った面々と。
高機能の発達障害者で生活困窮になった人のアセスメント研修をやります。
これは、生活困窮者のアセスメントを劇的に変える可能性があると期待しています。
また、「行動援護ハウス」ということで。
生活環境そのものを障がい特性に合わせてカスタマイズする研究を。
積水ハウスさんと共同研究してきましたが。
積水ハウスの障がい者グループホーム建設が順調に伸びているということで。
積水ハウスHP
http://www.sekisuihouse.co.jp/medical/care/type/hidamari.html
積水ハウスのアドバイザーに就任させて頂くことになりそうで。
社員の皆さんと勉強会をしながら。
建てるだけでなく、暮らしやすさが継続するホーム作りに貢献出来たらと思います。
四半世紀積み重ねた自分の経験を社会化するために
島根県立大学客員教授に就任しました。
島根県立大学HP http://www.u-shimane.ac.jp/
看護学部のある出雲キャンパスで講義をさせて頂きます。
東海地区から島根に行っている学生はいないかと。
ちょっと期待しちゃいます。(^_^;)
先生達も看護のプロ達。いろいろ教えて頂けたらと楽しみです。
日本福祉大学大学院
〈高度人材養成のための社会人学び直し大学院履修証明プログラム〉
地域再生のための「福祉開発マネジャー」養成プログラム
実務家教員を務めます。
日本福祉大学福祉開発マネージャー養成プログラムHP↓
http://www.n-fukushi.ac.jp/gs/manabi/
むそうの実践が、ビデオオンデマンドの教材になります。
先日、大学のスタジオで撮影をしてきました。
出来上がりが楽しみです。
むそうが全国展開しているので。
関わっている人達もなかなか全体像を知ることが出来ません。
利用者のご家族や支援者の皆さんにむそうの今や理念を伝えるためにも。
映像教材が出来るということは本当に有り難いことです。
「伝える」ことにエネルギーを使うべき年齢になったのだなぁと思います。
医療福祉連携などのテーマでの依頼が増えていますが、日程的に可能であるなら、
講演なども引き受けたいと思っています。
福祉だけでなく。社会的起業に関する後進の指導なども大事だと思っています。
東京大学はじめ、例年講義させて頂いている大学にも張り切ってお伺いします。
むそうも。スタッフ体制がすっかり落ち着きを見せ。
ベテランスタッフが増え。
サービス管理責任者があまる状態になり始め。
結婚、出産ラッシュを迎えて。
大人の組織になる時期が来たなぁと思っています。
なるべく短い仕事時間で。最大効率を追求する組織になって。
家庭を大事にするスタッフ集団にならないとですね。
そうはいっても、家族大事にして利用者おろそかはダメなので。
利用者の希望や障害特性をきちんと見立てて。本人主体の支援を組み立てて。
0歳から100歳まで。しっかり寄り添うことを。
効率的に継続するべく。今年も鈴木直也@起業支援ネット様から。
スタッフ一同PDCAをしっかり学びます。
人事考課や給与規定も一新します。
能力主義評定だけでなく。家族手当や勤続年数給導入など。
地道に頑張るスタッフや家族を応援するものにします。
昔は人生50年。今時職業人50年時代。
職業人としての後半戦に入ったのかもなぁと思う春です。
「この国をノーマライゼーションの国にする」僕の夢です。
「夢は信じておれば必ずかなうのじゃ!」ですもんね。
自分の夢は。自分ひとりでは決して実現しない。
より、自己研鑽を積み。
その気づきや学び、蓄積を多くの人に伝えていく。
同じ夢を見る仲間を増やす。
そして、その過程で、自分もさらに成長する。
そういう後半戦にしたいと思っています。
まずは、今日から。明日から。