2007年10月04日

日割りは利用者には良い事でしょうの巻き

自立支援法の見直し作業本格化!

昨日は。自由民主党本部にて。

社会保障制度調査会 障害者福祉委員会が行われ、障害団体のひとつ
として、全国地域生活支援ネットワークとしても発言しました。

自民党勉強会.pdf

当日の資料です。自立支援法の見直しを通してネットワークとして、
これらの項目を主張していきます。

相談支援体制の構築やケアホーム単価見直しなど、地域福祉の根幹に
関わる部分を強く主張する団体がないので、特に力を入れます。

昨日。とりわけ強く主張したのは、相談支援体制についてです。

僕は、相談支援体制はケアマネの仕組みをごまかしでなく、個別給付
の事業にして、制度化するべきだと考えています。

事業者すら理解できない自立支援法の仕組みを利用者がみんな理解
することは不可能でしょう。

そうだとすると。個別にその方の状況を整理して制度利用に導いて
くれる相談支援者が大量に必要だと思います。

市区町村の障害福祉担当の人は、本当に皆さん残業残業で頑張って
いるけれど、いかんせん、事務作業が多過ぎて制度の説明までは
やれていません。

年末に1200億の追加措置があり、利用者負担が大幅に減免されたの
に、その情報が届いていない人がたくさんいて、未だに自立支援法
の反対運動をしている有様です。

まずはそこを相談支援をしっかりすることで改善するべきでしょう。

自立支援法の円滑施行のための特別対策.pdf

大きな議論のポイントになったのは日割りを月割りに戻すかどうか。

多くの団体が、利用者が休みの日に職員は確保されていて、それに対
して給料は払う訳だから、利用者が来ても来なくても月割りで介護
報酬を払う仕組みに戻してくれと言っていました。

そりゃ。働かずに給料もらえる方が。僕も事業者としてはいいです。

でも。介護報酬を日割りにしたことで。
利用者の一日単位のサービスの選択権が生まれ。

親が具合が悪く本人は元気な方がいたとして。
親が連れて来ないんだからということでそのままにしていた事業者が
日銭になったら、送迎を始めて本人をベッドまで迎えに行き始めり。

週に3日しか仕事がなく、その他の日は家にじっとしていて、週の2
日だけ施設に通えないかと思っていた人がいたとして。
今までは行政からすると月払いで満額事業者に介護報酬を払うとする
と毎日行かない人の施設利用を認め難かったのが、日払いなので
認めてくれたり(日中活動月10日の支給決定とか)。

年を取ってきて、作業中心の施設の活動に5日間参加することが困難
になってきた方が、週末の1日はアート活動をする他施設に通うこと
にして組み合わせで対応するようになったりとか。

僕が知っているだけでも。

日割りは利用者にとっては、すごくメリットがあると思うことが
実際に起こっていることを見聞きするのです。


だいたい。障害福祉だけが月払いが認められるとすると。

介護保険事業者の皆さんはどう思われます?腹が立ちません?
当たり前に日払いでやってますもんね。定員があるとして、利用者が
定員ギリギリになるようにマネジメントにすごい努力されていますよね?

いろんな意味で。日払いを月払いに戻すのは。問題があると思います。

理想は。日払いは堅持し。事業者が休みの分も保障して欲しいと言う
のは。特に毎日予定した人員が活動に来るかどうかわからない精神の
施設などではかなりもっともな意見ですから。

日払いの介護報酬をもともとの1.2倍にして、0.2の増額のとこ
ろで、休日分の保障もするということでしょう。

介護保険のデイなどは、日払いにするタイミングで報酬を増やしてか
ら日払いにしているのに、自立支援法では減らしてから日払いにして
いますから。そこは事業者団体の言い分も一理あります。

特に。当事者団体がこの日割りの堅持を主張しないと。

事業者団体は、利用者に選択をさせず抱え込みたいという思いも含
めて。

しきりに日払い・利用者の選択権の堅持を主張している僕達ネット
ワークを事業所の収入を減らす悪者、厚生労働省の手先に仕立て上
げ、攻撃してきます。

その延長線で、また、一生一事業所に「お世話になる」抱え込みの
介護報酬月払い方式に戻りますよ。

可能性大でしょう。今の障害団体の雰囲気ではね。

それでいいんですか?利用者の皆さん?

自立支援法をより良いものにする秋。よく考えて頑張らなきゃです。









posted by toeda at 22:28| 🌁| Comment(9) | TrackBack(1) | 全国地域生活支援ネットワーク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
日割り、月割りの議論、興味深く拝見させていただきました。戸枝氏のいう日割りのメリット、わかりやすいです。そして月割り時代の問題・・抱え込み、選択肢が狭まるなど・・当事者の立場から考えると月割りはデメリットの方が多いというのも理解できます。

また一方で、日割りになったことで、私の周りには毎日来れないということで、施設の所属から外れてしまい、浮いてしまっている人たちもいます。そんな方たちが選択できる社会資源がたくさんあるようにしたいものです。どちらかというとそちらの方に力を注ぎたいと感じています。本来、そういう方たちこそ、ネットワーク支援が必要で抱え込みになってはいけないです。

目指すところがノーマライゼーションなのに、月割りは逆行してしまいますね。何が本当に大事にされないといけないのか考えさせられました。

Posted by ゆんたパンダ at 2007年10月05日 00:21
自民党の木村義雄さんは本県選出議員さんです。福祉委員会の委員長として、地元にも頻繁に帰り、障害福祉関係団体との勉強会に参加して下さっています。

9月29日(土)にも、小規模作業所の会合に出席されました。福田内閣が掲げた「自立支援法の見直し」について、まずは地域の当事者から意見を聞きたいとのことでした。

さて、私どもの施設は、昨年、社会福祉法人の認可が下り、施設整備費を得て、就労支援10名、継続B型20名、の多機能型事業所としてこの1日に開所したばかりです。

長い小規模作業所としての日々。周りの認可施設の(もちろん月割りの)利用者の囲い込みを見てきました。

私たちはああはなるまいと思っての今度の法人化。月割りに戻ったら、私たちも「シセツ」になってしまいます。

木村さんに思いを伝えたくて、29日に出かけました。
「日割りは基本だと思います。」
「単価の問題です。」

と伝えました。利用者のための支援法ですから。一人ひとりの当事者が、どんな一日を送りたいのか、どんな一週間を過ごしたいのか、そして、どんな人生を送りたいのか。ともに考え、支援するのが私たちの仕事です。

ただ、施設の安定的な経営、も大切な問題です。そのために利用できない人が出てきたら、なんにもならないですし。

悲しいことに、本県福祉協会は月割りに戻して欲しいとの要望を提出したそうです。

利用者も親も声を上げないといけないですね。
結局、障害者問題は「他人事」にならないように。




Posted by じゅん at 2007年10月06日 04:21
「国にお世話になる」と「国がお世話すべき」の行ったり来たりがもう何十年目になるんでしょうか。

もう脱力はしなくていいです。
真実は虚しからず、です。
正しいことを続けるだけです。

がんばりましょう。
Posted by どくたー at 2007年10月06日 12:39
こんにちわ、ハンサポです。
現時点における「自立支援法の見直し作業」の状況や争点が非常に良く分かり、ありがとうございました。

ただ1点気になる点があります。
全国ネットさんの主張は、利用当事者のためという意味で正論だと思いますし、私をはじめこれから障害者支援を始めようと考えている事業所さんには、やりがいのあるものだと思います。今後の超少子高齢化社会に向けて、障害者福祉事業所が生き残っていくためにも必要だと思います。

気になる点とは、そうは言っても昔から障害者福祉をやってきた小規模事業所にとって、いきなり変える事は、事業所の存続にかかわる事でしょうから、変革を受入れきれずにバタバタ倒れていく事を避けたい気持ちも分からないではありません。倒れれば利用者本人が困る事になりますから。

そういった意味では、相談事業や啓発事業として小規模事業所の運営支援も、これまで以上に力点を置く必要があるのではないでしょうか?

障害者福祉の全容が分かっていない私が、こんな事を言うのは恐縮なんですが、日割り反対という小規模事業所が私の周りにも多数いる事も事実です。このような方々にも当事者本位というミッションを分かってもらうためのサポート体制が、この変革の時期には極めて重要ではないでしょうか?一旦立て直すわけです、そこから各事業所が経営努力して、切磋琢磨して障害者福祉の支援体制が整っていくのではないでしょうか?
Posted by ハンサポ at 2007年10月07日 10:01
たくさんの書き込みありがとうございます。

ゆんたパンダ様>事業者の理不尽な儲け至上主義
を救うのは、地域自立支援協議会の一番の役割に
なるでしょう。

その方がそんな状況になったという事実を、事業
所と利用者の2者間だけの問題に捨て置かずに、
地域の事業者、行政などが集まって、その方が
生活上困らないようにマネジメントする必要が
あります。

どうも。地域自立支援協議会は偉い人が障害福祉
計画を話し合うだけの機能だと思っている人が
多いような。

本当に大事なのは、ひとりひとりのケースを地域
ぐるみでカンファレンスして問題解決する、
個別支援会議の機能だと思います。

じゅん様>書き込みを見て、「お〜!」と歓声!
とても有難いナイスアタックです!

木村義雄さん http://kimuyoshi.net/ は、今
自由民主党障害者福祉委員長です。

1200億の年末の自立支援法の追加予算獲得
の立役者と言われています。

そんな。障害福祉に理解と力のある木村さん。

とにかく。地元を大切にする人ですから。
地元でそのような勉強会をされるのはさすがだ
として。

作業所の皆さんと同時に。「シセツ」の人達の
意見も聞いているはずです。

香川で選択できる地域福祉を願う方達がいるな
ら。ぜひ、その立場で木村さんを応援し、
地域福祉を願う立場で思いを折りに触れ伝えて
下さい。

木村さんがどういう考えを持つのかは、今後の
障害福祉の方向に大きな影響を持ちます。

木村さんはその位、障害福祉に力を入れています
し、この分野では重要な議員さんです。

どくたー様>本当にその通りですね。

国の動きはいちいちため息が出ますが。
地元での展開は、最近とても楽しいです。

「自立支援法になったんだから」と新しい動きを
求めると、「そうか。制度が変わった節目だから
なぁ」といろいろな懸案事項が動き始めます。

結局。介護保険を選ばなかったとすると。
今は単価が一時上がっても、近い将来、税財源
だけで障害福祉の伸び続けるニーズを支えるのは
しんどくなるでしょうから、地方に投げられる
可能性がとても高くなったと思います。

その時に備え。地域で介護報酬に過度に依存しな
い福祉を地道に構築しなくてはと思っています。

今日も。地元のお祭りで皆で頑張って模擬店を
しました。そんな積み重ねが大切ですね。

ハンサポ様>小規模事業者で日割り反対と言って
いる?(@。@;そりゃあ、重病ですね・・・

コムスン問題で気付いて欲しいのですが。
コムスンが倒れても利用者も従業者も実は困らな
いですよね。一時はもちろん不安でしょうが。

利用者も従業者もその地域からいなくならない
訳ですから。より優良な事業者がそれを吸収すれ
ばいい訳です。

M&Aが当たり前の時代が福祉にもやってきて。

普通は大規模事業者のM&Aから始まったりは
しない。小規模事業者が大規模事業者に飲み込ま
れるのです。それが普通。

そうだとして。小規模事業者こそ、今のまま、
箱投げの補助金でぬくぬくと生き抜けないという
自覚を早くもって。

より魅力のある、特徴的な事業展開に自分の事業
所をレベルアップしなければなりません。

その際に。小さな実績のない事業所に利用者が
いきなり1週間移ってきたりしませんから。

1日からの利用が可能な、お試し期間が設定でき
る「日割り」が意味を持ってくるはずです。

1日でも利用してもらい。信用されれば、その次
の段階で1週間の利用を勝ち取れるでしょう。

僕は。月割りになったら、小規模事業者がノーチ
ャンスだと思って焦っているのですよ。

その上で。今の小規模事業者に自己変革力はない
と僕も思います。

年末の1200億の予算措置の中に。30億ほど
だと聞いていますが。事業者が新体系に行く際に
コンサルティングが必要な場合、それを雇うため
の補助金が含まれています。

僕自身、いくつかの自治体に雇われて相談支援
体制の構築や小規模事業者のレベルアップをお手
伝いさせて頂いています。

この補助金を、必要な事業所がたくさんある自治
体ほどちゃんと使っていない気がします。

このあたりを動かすことが、具体的な第一歩の
対策でしょうか。

これは県の管轄なので。地元市区町村を通じて県に、
そういう補助金があるなら使わせて欲しいと
お願いすることになります。



Posted by とえだ at 2007年10月07日 21:27
とえだ様 私的な書き込みですがm(−.−)m

じゅんさん> 介護保険のデイをNPOで運営・障がい者施設を社福で運営と二つの事業所を抱える私たち、日割り単価の大きさと意義は身にしみて感じますよね。でも、基本はどちらも本人がどう生活したいか。

介護保険の先行した相談支援体制に関わって一年、サービスの内容が少しでも変わると行われる担当者会議、「大変だぁ」とぼやきながらも、うちの子にもほしいと思いました。一人の利用者に対し大勢の他人が知恵を出し合い話し合う。うちの子の将来にほしいなぁ。相談支援を個別給付の事業にして制度化、必要ですよね。
Posted by だんだん at 2007年10月08日 07:47
初めて書き込みます。

月割り・日割り。
なんだかな〜って感じですけど、自立支援法の議論の中心の一つになっていますよね。
確かに、月割りになったら小規模事業所はノーチャンスかもしれませんね。
新たな利用者が増える可能性低いかも・・・。
相談支援に関わって数年。日割りのメリットはかなり実感しているつもりです。

でも、小規模事業所が月割りに賛成。
これも大いにあり得ることだと思います。
なんたって、「たとえ小規模事業所であっても、この地域にはうちしかないんだから」って地域がほとんどだと思うんです。
(いや・・・ほとんどは言い過ぎか・・・少なくとも私の地域はこうです。)
「この地域の人は結局うちを利用する。何たって他の事業所を利用できるほど資源が整ってない。だったら、不安定な日割りより月割りの方がいいに決まってる。」
私は、こういうかたちなんじゃないかと思うのです。チャンスもノーチャンスも関係ない世界。
小規模事業所も重病なのかもしれませんが、健全な事業所が存在する地域の方が少ないんじゃないでしょうか・・・。もちろん現時点では地域も重病なのでしょう。

地域自立支援協議会。大切ですね。
Posted by こおめい at 2007年10月08日 18:11
とえだ様
私は今までblobを読んでいて、これほど怒りが込み上げ、その怒りが喜び或いはやりがいに感じた事はありませんでした。

「事業所をレベルアップしなければなりません」のくだり迄は、とえだ(呼捨てで失礼)は、何様のつもりや!と烈火のごとく怒り狂いました。

がしかし、その後の文面を読めば「まさしく自分へのアドバイス」と分かってからは、流石とえださん、小規模事業所の事情もよく分かっている、と感嘆に変わっていった次第です。

とえださんが力説する自立支援協議会の重要性を肌で感じて何らかの力になればの想いで、区の協議会に参画すべく、プレゼンを思案中です。

私も行政マンの一員ですから、行政を操るくらい(実際は行政との協働ですが)の気概で知恵を絞りたいな、という想いです。

P.S むそう3周年、おめでとうございます。あさりラーメン!と聞いて、今度の週末の予定は「むそう」に出掛ける、に決定です。
Posted by ハンサポ at 2007年10月10日 22:57
だんだん様>先日。滋賀県湖南市に相談支援体制
のことを勉強しに行きました。

15万人の人口のうち、すでに延べ1,600人
の人がサービス調整会議に参加したとのこと。

市民の100人にひとりが、障害者のことを真剣
に考える会議に参加したわけです。

そして。その様子を家族や職場などで話すとして。

こうやって、人の意識を変えていけば。
共生の街に近付きますよね。
つくづくすごいと思いました。

こおめい様>そうですね。
選択なんてできない地域がほとんどですよね。

しかも。そういう独占を事業者がしたたかに仕掛
けてきた地域も多かったりして。

でも。そういう地域こそ。日割りで新しい芽が
出る可能性を残さないと。

むしろ行政マンが大規模法人独占に立ち向かっ
て、NPO法人の小規模事業所を伸ばして利用者
の選択を生もうとしている地域なんてのもかなり
ありますからね。

みんな。選べないのはまずいと思っていると
思います。

現状を認めたら、諦めたら変わらないですから。

ハンサポ様>おお。嫌われなくて良かった。(^^;

こおめいさんもおっしゃってますが。
本当に。自立支援協議会、大切ですわ。

民主主義の大実験と言っても言い過ぎでないで
しょうね。

自分の自治体のサービスのあり方や供給量などを
住民参加で話し合いで決めるのですから。

これができる自治体は、今後地方分権が進んでも
安心だと思います。自治力があるってことですから。



Posted by とえだ at 2007年10月12日 12:59
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Excerpt: りーぱの安藤です。 現在、「障害者自立支援法(以下、自立支援法)」の見直しが進んでいます。 今回は、それについて個人的な感想を書いてみたいと思います。 話題としては少々...
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